◆会計・ファイナンス特殊研究〔実践M&A〕

2015年から2023年まで同志社大学大学院・ビジネス研究科 での講義を行っておりました。

北浜M&A通信は、その内容を、読みやすいコラム形式にしたものです。

シラバス

<概要>

M&Aについて俯瞰したうえで,科目名のとおり,M&Aを実践するための「ノウハウ」と「ヒント」を得ていただきます。書籍を読めば理解できることの説明は最小限に留め, 
①M&Aディールとその背景の読み取り 
②M&A実務を通じて起こりうる事例とその対策の学習 
③多彩なゲストからの情報の共有 
等に重点を置きます。 
それらを通じて,受講者には,M&Aディールに向き合う立場を疑似体験していただいたうえで,積極的なアウトプットを行っていただきます。

 

<到達目標>

企業内M&A担当者として,あるいは,M&Aディールのコーディネーターとして求められる基礎知識や思考法が身についている状態を,

受講者には目標としていただきます。

 

<授業計画>

1.オリエンテーション

M&A概論 

本講義の目的・進め方の確認を行います。 
期末レポートのテーマを発表します。 
事例研究を通じての「各種提携手法」や「M&A戦略とその目的」等の説明を通じて,受講者のレベル感を揃えます。 

 

2. M&A概論 
実施回1の内容を継続します。 
また,高度成長期以降のM&Aの流れを概観し,それが誰によってどう作られてきたのか,今後どうなっていくのかを考えます。 
  
3. プロセススタディ1(オリジネーション) 
buyer・sellerがどのように創出されるか,それぞれの視点はどのようなものかを考えます。 
また,プロセススタディ3までの3回にわたり,企業価値評価について考えます。

 

4. ゲストインタビュー1 
クロスボーダーM&Aも含め,企業内でM&Aを企画実践する立場の方から話を聞くことによって,プロセススタディの内容をより深めます。 

 

5. プロセススタディ2(マッチング) 
buyerとsellerが相手方を如何に探索するか,コーディネーターがどういった役割を担うか等を考えます。 

 

6. ゲストインタビュー2 
実際にM&Aを遂行した元経営者から話を聞くことによって,プロセススタディの内容をより深めます。 

 
7.プロセススタディ3(交渉段階) 
交渉段階ステージの流れを概観し,buyer・sellerそれぞれの視点で,そこにおける注意点を考えます。

 

8. ゲストインタビュー3 
実際にM&Aを遂行した元経営者から話を聞くことによって,プロセススタディの内容をより深めます(2の方とは別の方となります)。 

9.プロセススタディ4(デューデリジェンス等) 
buyer・sellerそれぞれの視点で,デューデリジェンス及び結果への対処法,ドキュメンテーションにおける注意点等を考えます。

 

10. ゲストインタビュー4 
デユーデリジェンスの経験豊富な公認会計士を招き,事例等を聞くことによって,プロセススタディの内容をより深めます。 

 

11.プロセススタディ5(クロージング) 
buyer・sellerそれぞれの視点で,クロージングに向けたプロセスにおける注意点を考えます。 


12. ゲストインタビュー5 
企業法務に精通した弁護士を招き,デユーデリジェンスからクロージングにかけての検討事例等を聞くことによって,

プロセススタディの内容をより深めます。


13.プロセススタディ6(PMI・事業再生とM&A) 
まとめ1 
M&Aの成功には不可欠であるといわれるポストマージャーインテグレーションについて考えます。また,事業再生におけるM&A手法の有用性や,注意すべきポイントについて考えます。 
これまでのまとめや補足を行います。 

 

14. ゲストインタビュー6 
企業内でM&Aを企画実践する立場の方から,PMIも含めたM&A全体の事例等を聞くことによって,プロセススタディの内容をより深めます。

 

15.まとめ2 
期末レポート希望者発表 
これまでのまとめや補足を行います。 
希望者による期末レポートの受講者全員へのプレゼンテーションを行います。 
  

ゲストの人選は既に行い内諾を得ておりますが,ゲストの都合により内容・スケジュールが前後・変更する可能性があります。